冒頭の「なんでお前だけ生き残った!」という呪いのような重い言葉と、新しく出会った長嶺家の圧倒的なポジティブさのギャップが非常に効果的です。
主人公の凪翔が感じる「馴染めるかという不安」や「部屋の広さへの戸惑い」がリアルに描写されているからこそ、彼らの無邪気な優しさが凪翔の頑なな心を少しずつ解きほぐしていく過程を、これからじっくり応援したくなる素晴らしい導入になっています。
事故で家族を失った凪翔の心にこびりつく、謎の責め苦の言葉。
この陰の描写があるからこそ、敬語を禁止して「お兄ちゃん」として無邪気に接してくる颯斗のカラッとした明るさが、凪翔にとってどれほど救いなのかが立体的に伝わってきます。