「ねぇ、もっと近くで撮らせて?」この一言から始まる距離感の崩壊が、全49話にわたってニヤニヤを供給し続ける。
美形部長・翔のアプローチが過剰すぎるのに、ワンコ後輩・蓮が「兄弟愛だ」と無自覚に解釈するすれ違いが最大の笑いどころ。「ぴぇぃ」「ひゃふんっ」という独特の擬音語と、脳内でワンコが走り回る内面描写が読んでいて止まらない。コメディの流れの中にカレーのシーンでそっと差し込まれる孤独感が物語に深みを加えているのも巧みだ。
写真というモチーフを通じて二人の距離が縮まっていく構造も美しく、甘々でありながら丁寧に積み上げられた青春BLラブコメ。「先輩、ピント合ってません!」と言いながらも目が離せなくなる、そんな作品だ。
転校したての一年生、蓮が入部した写真部で、部長の松本先輩に出会うことで始まる物語は、序盤から蓮と一緒にドキドキ。
蓮の心の動きがクリアに見えるので、すぐそばで話を聞いているかのような親近感を抱くことができます。
高校生ならではの活発で豊かな感情が描かれてあり、1話読むたびに若返るかのような心地になったものです。
たとえ若返るのは難しくても、彼らのやりとりを見てれば、少なくとも心は柔らかになれる。
歳を重ねることの良さもたくさんありますが、若さだけが成しえる特権もやっぱりあるもの。
とにかく読んでて手放しで豊かになれる青春ラブコメディ。
時に涙もありと胸を揺さぶられ、心地よい読書体験ができますよ。
新入部員の佐倉くんが、美形な写真部部長・松本先輩に出会ったことで始まるハートウォーミングなラブストーリー。初心者ながら写真部に入部した佐倉くんに対し、松本先輩は優しく、時に甘えさせてくれる独特のアプローチを取ります。「可愛い」と言われたのはペットの犬に例えられただけと勘違いする佐倉くんの純真さと、
それを見守る先輩の距離感の近さが最高です。屋上での撮影で倒れてしまう場面では、膝枕でのモチモチマッサージなど、キュンとさせるシーンが満載。
先輩の一見クール見た目とは裏腹の、熱く優しい性格が魅力的。二人の恋愛模様がどう発展していくのか、続きが気になって仕方ありません。キャラクターの心理描写も丁寧で、愛おしさ満点の一作です。