小説を書く人なら誰も抱きそうな出だしから始まります。そして、小説家になるということのある種の答えが提示される話だと思いました。物悲しいようなそれでいて何か気づきがあるような。そんなラストでした。
十五年書き続けても結果が出ない主人公の疲れと、それでも小説をやめる方法が分からない切実さが胸に響きました。夢の老人との会話を境に人生が動き始め、創作と生きる意味がどう重なるのか最後まで見届けたくなります。
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「小説家になりたかった。けど、なれなかったその一文だけで、読む前からもう刺さります。4452文字の短編一本ですが、複数のレビュアーが「涙が出た」「静かに沁みた」と書いているのも頷けます。派手な展開も劇的な転換もない。ただ夢を追い続け、年を重ね、静かに折り合いをつけていく男の姿が、誠実な筆致で描かれています。ラブコメで軽快なテンポを見せるmimizuさんが、こういう作品も書くのだと知れる一作です。夢を持ったことのある人なら、きっと他人事では読めません。
夢を追い続ける苦しさや、年齢を重ねていく現実がとても胸に刺さりました。派手ではないのに、一つひとつの言葉が静かに沁みてきます。夢を諦めきれない気持ちも、人生の温かさも描かれていて、読後に優しい余韻が残る作品でした。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(146文字)