キャンディの一人称がとても愛らしく、猫らしい気ままさと妙なプライドが絶妙に混ざっていて、読んでいて自然と笑みがこぼれました。
日常の描写が丁寧で、女の子や母親とのやり取りもコミカルに描かれ、キャンディの“猫としての幸せ”がよく伝わります。
そこから一転、ぽんぽん豆の爆音でパニックに陥り、狭い路地へ逃げ込む展開がテンポよく、猫視点ならではの臨場感がありました。
ふくよかな胸から飛び降りたことを後悔するくだりはユーモアが効いていて、キャンディのキャラクター性がさらに深まります。
最後の「体が動かない」という急転直下の不穏さが物語を一気にシリアスへ引き込み、続きへの期待が高まる魅力的な締めでした。