その傷は、絶望の烙印か、それとも再生のための地図か。
嘘で塗り固められた幸福を灰にし、自身の名前を問い直した青年・進藤湊の半生を描く『抒情詩』。
そして、その傷を抱えたまま、誰かの隣で生きることを選んだ小説家・湊と編集者・透子の、静かな愛の記録『抒情詩 II ──透明な傷の名前──』。
本作は、血縁の呪いと孤独という「痛み」を通過した男が、日常という名の「光」へと辿り着くまでの、残酷で美しい二部作です。
劇的な結末よりも、深夜に交わされる言葉、雨上がりの改札、同じ部屋へ帰るという習慣――そうした「生活の積み重ね」の中にこそ、愛の真実があると信じて紡がれました。
過去の傷から目を背けず、それでも誰かと共に生きることを望むすべての方へ。
静かな夜の読書に寄り添う、連作長編をお届けします。
に更新