設定の掴みがすごく強くて、一気に引き込まれました。“ざまぁされる側”に入ってしまった主人公が、今度は救う側に回ろうとする構図がかなり面白いです。ヒロインたちとの距離があまりに遠いぶん、ひとつひとつの行動に重みがあります。
あらすじを読めばこの物語の魅力は伝わります。主人公が予期せぬロールに巻き込まれ、自分のことは顧みず不運なヒロイン達に贖罪を行います。それはもはや愛と呼べるものでしょう。間近に受けたヒロインたちの心の動きも丁寧に書かれていて美しいです。テーマは重めですが、伝えたいものの核がしっかりとしていて、読んでいて沢山のカタルシスを得ることができます。主人公が憑依する存在の性能の高さも、読んでいて気持ちよくなれる要素です。ゲーム設定もしっかりしてて、重厚な世界観を楽しみたい人にオススメです。