第57話 お迎えと行き先と移動距離
〜 2週間後 インド デリー・インディラ・ガンディー国際空港 〜
公務員扱いで海外に行く時は緑色のパスポートを使うとか初めて知ったんだが?
「無事に着きましたね、銀次さん?」
「10時間、前回のエジプトよりは短いが腰にくるなコレ…」
そんな考えのしつつ俺はエマさんと一緒に成田空港からインドのデリー・インディラ・ガンディー国際空港に到着した。
一応ライにはすぐにまた外国に行くと話したら…アーニャちゃんの通訳曰く、
「ブルル…」( ・∇・) お?また外国に行くのか?なら我も…
「キエェエェ!!」 [アホか、余といつ起きるか分からん飢饉の為の食糧研究を疎かにするつもりか!そもそもお前の電気と糞ありきで今の大豆が成り立っているのを忘れたか!!]
「…ヒン」( ゚д゚) あ、ヤベ。飯を育ててんの忘れてた。なら、こりゃ今回はついていくの無理そうだわ
こうなったらしい、おおかた拓也さんの予想通りになり正直に安心したしアーニャちゃんが通訳できたから理解もできた。またあの書類の束を作成する日々を体験する羽目になはなくてマジで助かったよ、アーニャちゃんまじグッジョブ。
そんな感じでワクチンを打ったり道具を揃えて早二週間、無事に俺達2人はインドに到着した訳だ。
「銀次さん、あそこに私達の名前を書いたウェルカムボードを持った人が居ますよ?」
「…あれ、何語?」
「ヒンディー語ですね、インドはヒンディー語と英語を使います。取り敢えず帰ってからでいいですので最初は英語から覚えましょうね…よろしければ、私と2人っきりで…」
そんな感じで旅行用のキャリーケースを引きながら空港内を歩いているといかにも現地人の男性が俺達に手を振りながら現地語を書いたスケッチブックを掲げている。
そしてエマさんとそう話した後にその人に近づくとその人は元気に挨拶をしてくれた。
「エマはんにギンジはん。よくお越しくだいやがりました!某の名は『ラブィ』、お二人を首を長くして待ってやりましたでごさいます!!」
なんか流暢ではあるがすんごい口調の日本語で。
「「…」」
うん、流石に俺もエマさんも面食らったよね。今回は公務員の海外派遣みたいな感じでインドまで来たらインド側からも現地のガイドができる人は来るのは予想していたがまさか第一声がコレとは…
「えっと…なんか…凄い口調ですね?」
「某は今回問題が起きた国立公園の現地職員なのですが、職員の中で某が唯一日本語を話せるのでござるよ。何せ某は日本のアニメやゲームなどを沢山見たり読んだりして日本語をラーニングしましたからね、まかしておくんなまし旦那!」
「なら、覚える段階で色々と混ざりすぎて日本語はできていても口調がごちゃ混ぜになって凄まじい事に…
「What!?」
いや、コレならギリわかるが何故英語!?」
取り敢えず気になって確認をとってみたら本人が、ガチの英語で反応する辺りマジで日本語に自信があったんだなこの人。
「…もしかして、某が日本人のガイドをする際に老若男女誰も笑って最後は大満足だったのは某のガイドの実力ではなく某の口調がおかしかったからだった?」
「いや、心を掴むキッカケは口調だと思いますが多分終わり際の大満足は貴方の実力…
「अरे बाप रे...」
…ダメだ、今度はヒンディー語っぽいから分からん。エマさん通訳頼みます!」
「ええっと…」
しかもこの人、意外と脆い人だった。項垂れる彼に俺はあたふたしながらエマさんに通訳を頼みながらフォローを入れた。
その後、何とかラブィさんは立ち直りそのまま一緒に空港を出ると少し離れていた場所にある四駆の車を指差した。
「取り敢えずあの車で移動するですぞ、2人ともついてくるで御座候」
「…こりゃ、慣れるしかないな」
「そうですね」
どうやらラブィさんは開き直ってこのまま行くらしい。そんな彼を苦笑いしながら俺とエマさんは指を指した車まで行き、俺は助手席のドアを開ける。すると、助手席に透明のレジ袋の中に新品のジッポライター用の品々が入っていた。
「お、お願いした奴か。ありがとうございますラブィさん」
「いえいえ、武士の情けで御座る」
「それ、言葉の意味が合ってませんよ」
エジプトの際にも持ち込んだ片見のジッポライター、ソレを今回も俺は持ち込んだ。だから事前にインド側でジッポライター用の品々を用意してもらえないかを相談していたのだが、どうやら無事に用意してくれていたみたいだ。だからそれを手に取り、後ろに周り車のトランクにエマさんのキャリーケースと俺のキャリーケースを入れて閉じ、俺は助手席に乗りエマさんは後ろの席に乗る。そしてラブィさんが運転席に乗るとエンジンをかけてから俺達にこう言う。
「では、このまま『カジランガ国立公園』に向かいますが…このまま直だと早くて2日位かかります、だからホテルを予約してますから3日で向かいますので尻に力を入れて頑張って我慢してくだせえや」
「…はい?」
「…あ、忘れてました。インドって未だ舗装道路がない場所が多いから場所によってはお尻と腰にくるんでした」
「ファ!?」
何それ聞いてない!?、そんな感じでラブィさんとエマさんの言葉を聞いて思うが既に車は走り出したので俺は急いでシートベルトをして尻に力を入れる。
そんな感じで空港から出た俺達一向、だが俺達が乗って来た飛行機の次の便からもある人がインドに到着していたのを俺とエマさんはまだ知らないのだった。
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