第55話 夕飯と皆と食卓

〜 その日の夜 〜



「ギギャ〜ッ!」[うむ、枝豆は緑色の奴の他に黒色の奴があると聞いて作ってみたが…何というコクと香りだ、旨すぎる!]


「ヒヒ〜ンッ!」 ( ・∇・) あは〜、頑張ったかいがあるんじゃ〜。黒色も緑色も両方とも美味いんじゃ〜ビールに合うんじゃ〜!


「…ホルス様、あまりの旨さにビールが止まらない様子です」


「なるほど、でもアーニャちゃんはまだ飲酒したらだめだぞ?…ほい。枝豆チーズ塩昆布おにぎりと枝豆入りいなり寿司お待ち。ついでに野菜の味噌汁も作ったから飲みな?自信さ…


「銀次さん、カワウソちゃん達のご飯終わりました」


あ、エマさんお疲れ様です。今エマさんの分も用意しますね」


現在は夜、俺の庭で夜空の下で枝豆の試食を兼ねたいつもの夕食が開催されていた。

ホルス兄さんはできた新しい枝豆の出来に満足したのか輝きながらビール缶と枝豆を片手に空を飛びながら叫び、ライはライでアーニャちゃんに口の中へ枝豆とビールを注いでもらいながら味に浸っている。

アーニャちゃんはアーニャちゃんで空を上機嫌に飛ぶホルス兄さんを見て笑い、エマさんはその隙にニホンカワウソ一家に餌をあげてくれた。

んで俺はというと、久々の上質な枝豆を見て料理人魂に火が灯り枝豆を茹でている側で枝豆付くしの夕飯を作成していた。

実はここにいる人や動物や神様の中で料理が1番美味いのは俺であり、次にアーニャちゃん、最後にエマさんでホルス兄さんとライとカワウソ一家は論外という感じである。だからか基本的に夕飯は俺の家に集まりこうやって皆で食べる様になり…今はこうなった。


「モグモグッ」 [美味い!枝豆とチーズに塩昆布のおにぎりとはまた新しい味の開拓をしたぞ弟よ!!]


「『美味い!枝豆とチーズに塩昆布のおにぎりとはまた新しい味の開拓をしたぞ弟よ!!』っと言っております、ホルス様が空から降りて食べる食事を早く私も作りたいですね」


「いや、その前にそのおにぎりはアーニャちゃんの分だから!兄さんの分はこっち…って、ライは何で兄さんの分を食ってんだ!?」


「モグモグッ」( ᐛ ) あは〜、おにぎりも美味いが枝豆入りいなり寿司もジュワッって味に枝豆がアクセントになって美味いわ〜


「ふふふ…♪」


だから毎回食事は大変だ。何せ毎回何かしら騒いでいるからいつもこうだからな、おかげでオカンみたいな叱り方も板に付いてきたよ。


「たくよ…ほらアーニャちゃん。ライの分ですまんがこっちを食べてくれ」


「はい、頂きます」


マジで食事の時間はライやホルス兄さんが年若い悪ガキになるからな、その分アーニャちゃんは大人の対応が目立つしエマさんは皆を優しく見守るお姉さんみたいな感じが目に留まる。


「ヒンッ」( ・∇・) お〜いアーニャ、そこにあるおにぎりクレや。病み付きになる味だから食い溜めしたい


「はい、おにぎりですね。どうぞ」


「…あ、銀次さん。このお味噌汁美味しいですね」


「ありがとう、エマさん…いや、取り敢えずそろそろ降りてこい兄さん!飯冷めんぞ!!」


「ピィ!?」 [しまった、余りの美味さに我を忘れて飛び過ぎた!?今戻るぞ皆の者達!]


なお、俺は兄さんとライをある程度制御はできるのだがアーニャちゃんは何故かホルス兄さんの言葉を翻訳できるせいかライの言葉も片言だが理解できるらしい。それ故にライはアーニャちゃんを気に入り、ああやって飯を催促するレベルまで懐いている。

そんなこんなで夕飯は騒ぎながらも終わり、いよいよ風呂の時間だ。

風呂は各家にはあるのだが、基本的に俺達は集落に新しく作られたデカい銭湯みたいな場所の風呂にはいる。何故ならライも一緒に入る前提なら銭湯と同じ大きさがないとライが満足しないからだ。


「お、ライ。今日はこっちか」


「ヒンッ」( ^∀^) フォッフォッフォ、我だけ男湯も女湯も選べるのは役得ですな〜♪


「ピィッ」 [ふむ、今のは聞かなかった事にしよう]


一応簡易的な風呂だから一つのデカい風呂を仕切りをつけて女湯と男湯で分けている。だが、ライは気分で男湯や女湯に入る為に偶に一緒に入らない日もある。でもライの電気風呂はどうやっても仕切りを超えて通電してくるから電気風呂自体は変わらないので気にはしないのだが、今日はこっちの風呂に来たみたいだ。


「ああ〜…いい湯だ〜」


「ヒンッ」( ・∇・) よっしゃ、気持ちいいから電気流しまーす♪


「ピィッ」 [むむむ、この全身の筋肉を動かす絶妙な痺れ…流石にコレを味わってしまったら毎日風呂に入ってしまう。疲れが湯に溶けて気持ちいい…ああ〜]


そんな感じで風呂にはいり、その後俺達はそれぞれの家に帰って寝るか仕事をする。


「プゥプゥ」(゚ω゚) ああ〜、今日も楽しんで生きたから眠いんじゃ〜


「…俺、とうとうこの状況に慣れちゃったよ」


俺は無論寝る、明日も早いから寝るしか無い。だが俺がいつもの様に窓際に布団を敷くとライが俺の腹に頭を乗せて眠り始め、更にニホンカワウソ一家が待ってましたといわんばかりに布団に侵入してきて擦り寄って眠る。そんな感じを俺はとうとう慣れてしまった事に俺自身を呆れつつ俺も眠る。

これが俺の今の日常。今はこうやって特殊だが平和な日々を過ごしており、ようやく待ち望んだスローライフを…











「銀次さん、すみませんがエマさんと一緒にインドに行ってはいただけませんか?」


拓也さんからこの連絡が来るまで過ごしていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る