春の宵っていろんな想像ができる一方で、どれもぴったりとはまりにくいのかなぁ、なんて考えていた私のぼんやり先入観は、鮮やかなコントラストでガツンとぶん殴られました。桜色と緑色。お弁当とカップ麺。失意と再起。昼と夜の間に浮かぶこの対比が爽快で、心地好かったです。実は(主人公の心以外は)ほとんどネガティブな要素が出てこないところも構造として面白かったです。この緩やかさが、爽やかな読後感を後押ししてるのでしょうか。なんだか励まされているような気持ちになりました。誰かの笑顔を残したまま染まっていく、そんないつもより少しだけ特別な宵の彩りを堪能させて頂きました。素敵。