ところどころ理不尽はありつつも
疲れた人にはゆっくり読める、優しいお話だと思う。
本人は忍耐ゆえの成果だと思っている、宰相補佐職に就く主人公。
常日頃からの王太子と宰相からの、理不尽要求と仕事投げに耐え抜く日々が、急な終わりを迎える。
指輪という誰のせいでもない無機物に選ばれ、断れば国が滅ぶという強制のもと、主人公は宝物庫番として呪物の巣へと放り込まれた。十年の年月一度たりとて外へ出ること許されず。
さて普通なら気をおかしくするところ、当の彼は次々と、手のつけられない呪物たちを、優しい言葉と穢れを拭う手で救っていくのだ。
しかも、無自覚に。
鋼のメンタルはコメディちっくもありつつ、どちらかといえば自覚なく労る彼の心の優しさが、じわりじわりと広がっていくのを楽しむお話かもしれない。
ふとした休憩時間にゆっくり読みたい方、寝る前のひとときに心休めたい方にオススメです。