疲れ果てた主人公が故郷へ帰るところから始まる、郷愁と不穏さが混ざった雰囲気のある作品です。電車やバスを乗り継いで田舎へ向かう描写が丁寧で、都会の息苦しさから離れていく感覚が自然に伝わってきます。懐かしいはずの街が、茜色に染まり、少しずつ現実から外れていく流れにも引き込まれました。静かに異常が広がっていく幻想・ホラー系の物語が好きな方におすすめです。