格闘ゲームの対戦描写が非常に細かく、技名のセリフや必殺技の応酬がまるでゲーム画面を実際に見ているような臨場感がある。
シラノ・ド・ベルジュラックやミュンヒハウゼン男爵、ジャンヌ・ダルクといった古今東西の人物をキャラクターとして登場させる発想も独創的で、「リタレスティック・バウト」というゲーム自体に本物のリアリティが宿っている。
英輔のキャラクターも好感が持てる。
田舎から出てきて、親に反対されながら夢を追い、食費を削りながらも紫衣里の分まで払おうとする姿は健気で、読者が自然と応援したくなる。
板野さんのエピソードで見せる葛藤も、彼の誠実さを引き立てている。