森でオークと商談する羽目になったアラフォー営業マン・佐藤健一が、剣でも魔法でもなく“営業スキル”とiPadのチートアプリ『万能地図』で異世界を立て直していく物語です。
絶滅寸前のオークの里ではタスク管理とトリアージで公衆衛生を改善し、陶器の街では捨てられるはずの皿をブランド戦略で高値に変えるなど、現代ビジネスの知識が異世界で驚くほど効果を発揮します。
常識外れの状況でも仕事を優先し続ける健一の姿はコミカルでありながら、積み重ねた努力が確実に世界を変えていく過程が爽快。
一歩ずつ外堀を埋めていく“ガチ営業”が、気づけば異世界の物流と経済を救ってしまう痛快ビジネスファンタジーです。
営業マンの佐藤健一は、突如として異世界の森に転移し、巨大なオーク・キングと対面する。
そして彼は、現代社会で培った営業スキルと、なぜか持ち込まれていたiPadの謎アプリ『万能地図』を武器に状況を分析し始めます。
そのような冒頭から一気に引き込まれました。
剣も魔法も使わず、彼が行うのは「交渉」と「改善」というところに惹かれました。
彼の活動は単なる改善にとどまらず、異世界の経済や物流そのものに影響を与えていくことになるところも興味深いものがあります。
印象に残っているのは、ある工房を訪れた佐藤が、食器をブランドやパッケージによって高価格の商品価値に変えていく場面。
良い物だから売れるよりも、売れるように設計するという一貫した姿勢が、まさに本作の魅力を物語っている印象を受けました。
異常事態においても、仕事として淡々と処理していく姿勢がユーモラスでありながら説得力もあり、とても好感を抱きます。
ビジネスや仕事術としても興味深い本作は、読めば役に立つ情報や考え方が盛りだくさん。
ぜひ現代生活にも通ずる異世界ビジネス物語をご堪能ください。