第5話 自らの安全を自らの力によって守る意思を持たない場合、

自らの安全を自らの力によって守る意思を持たない場合、いかなる国家といえども、独立と平和を維持することはできない。


なぜなら、自分を守りうる力等の根拠なしに、運のみに頼るということになるからである。


タキトゥスが語った、

「人間の世界では、自らの実力に根拠を持たない権勢や名声ほど、頼りにならないものはない」は、いつの時代でも応用可能な、賢明な人の言葉であり、評価なのである。


「君主論」


※タキトゥス:古代ローマ帝国の歴史を鋭い観察と簡潔な文体で記録した、最重要級の歴史家。彼の著作はローマ皇帝政の実態と自由の衰退を描き、後世の歴史理解に大きな影響を与えた。

文体は簡潔・辛辣・道徳的で、ラテン文学の最高峰とされる。

代表作は、『年代記』:ティベリウス〜ネロ時代を中心に記述。

『歴史』:ガルバ〜ドミティアヌス時代(69〜96年)

『ゲルマニア』:ライン川以北の諸民族の風俗を記録



これは、憲法9条平和主義を掲げる人が、最も反発をする警句である。

彼らは、自衛のための軍隊を持たず、他国軍(現在はアメリカ軍)を追放し、平和的外交のみを行っていれば、必ず他国は攻めて来ない(来るはずがない)と主張する。


しかし、永続的に、それで安全が保たれるのだろうか。

歴代政権は、その確信が持てないから、自らの安全を自らの力によって守る、できる限りの努力を行っているのではないだろうか。

そもそも、「防衛力」という屋根も壁もない国家で、自国民の平和と安全が、本当に維持できるのだろうか。


※かつてアメリカ軍が守っていたフィリピンは、アメリカ軍の撤退とともに、領土拡張、利権確保に邁進する超大国(名前は推定願う)との、小競り合いが絶えない地域と化している。





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