昭和の大阪という、湿り気を帯びたエネルギーに満ちた時代を「停滞」と切り捨てる、超越的な視点を持つ主人公リナ。極彩色のネオンが物理的な質量を持って肌にまとわりつくような、濃密で官能的な筆致に圧倒しました。高度経済成長の熱狂を、希望ではなく「重苦しい檻」として描写する感性が鋭く、ノスタルジーを拒絶するリナの硬質なキャラクターが際立っています