「見捨てられて正解だった」と心から思える、皮肉で温かな飼育ファンタジー。
傲慢な幼馴染に「外れ」と切り捨てられた主人公が、ズボラで愛らしい「犬のお姉さん」に拾われることで、皮肉にも人間時代より人間らしい幸せを掴む対比が鮮やかです。
「人間=言葉の通じるペット」という残酷な世界観でありながら、リリーさんの膝の上で微睡む健太の姿には、不思議と救いがあります。一方で、自称「当たり」を引いたはずの幼馴染が、その性格ゆえに自滅していく予感には、ゾクッとするような因果応報の快感(カタルシス)が漂っています。