国家が“冤罪を量産する構造”へ堕ちていく導入がかなり良かったです。
特に、悪人一人ではなく「制度そのもの」が人を壊していく流れに説得力があります。監民官もまたノルマに追われる側なのが生々しい。
マテオの“普通の幸せ”を丁寧に描いているからこそ、日常が崩れる瞬間が痛いです。鍛冶屋という設定も強く、「職人として優秀であること」が罪に変わる理不尽さが効いていました。
また、家族描写が温かいぶん、「帰りたい」という動機が読者にも自然に共有されるのが大きいです。
タイトル通り、“再起の航路”へどう繋がるのか期待できる王道冒険譚の入りでした。