序章から第十五話までを通して読んで、まず感じたのは「神話と先端技術を融合させた作品は稀有だ」という点です。
八咫と天(Tian)という対比を軸に、人とAIの在り方を描きながら、日本神話の神格や神域の概念を物語の中核に据えている構成は非常に魅力的でした。
「人と共に在る存在」と「完全に統制する存在」というテーマが一貫して描かれており、物語としての芯が非常に強いと感じました。
第八話での大国主との描写や、第十四話の「草薙」の圧倒的防御力は、視覚的にも思想的にも強い印象を残します。
キャラクターも役割が明確で、睦貴の直感と湊の論理の対比が物語に良いリズムを生んでいました。
専門的な用語や概念がやや濃密ですが、それを差し引いても独自性と引き込みの強さは抜群で、「この先どうなるのか」を自然と追いたくなる作品です。
(国家×AI×神話という壮大な風呂敷を、どう畳むのか個人的に興味深い)
独自性と完成度の高い、映像化にも適したスケール感を持つ優れた作品だと感じました。