誰もが一度は疑問に思う勇者のタンス漁りに極めて誠実に向き合った快作です。11話と適度な長さで読みやすく。とても面白いです。
まず発想がいい。タンスを漁ったり、壺を割ったりする勇者を題材にした小説はたまに見ます。ですが、この作品ではタンス漁りが〝合法〟になっています。これだけ聞くと勇者がヤバい奴みたいですよね(間違いではない)。一応、そんな勇者制度ができたのも理由があるので……。面白いのでぜひ読んでみてください。
RPGゲームのテンプレを村人視点に見ると、こう見えるんだとわかる内容。
勇者のタンスあさりって、村人から見たらこうだよなぁ。納得しました。
勇者が人々から奪う存在として描かれている設定が印象的でした。村での出来事から一気に感情が乗り、主人公自身が勇者になる展開も強いです。世界の仕組みと理不尽さがしっかり描かれていて、この先どうなるのか気になります。
勇者が村のタンスをあさっていく。その行動がどれほど残酷で恨みを買うものなのか。勇者側からしたら何ともないタンスをあさる事を題材に書かれていてとても新鮮でした。登場キャラも魅力的ですぐ読み終えてしまうほど面白い作品です。