【あらすじ・見どころ】
「魚屋の息子なのに魚が大嫌い!」
そんな、どこか親近感のわく悩みを抱えた小学六年生の秀司が本作の主人公です。
物語を動かすのは、父親と交わした 「一週間連続で肉料理」 という、食いしん坊な少年には抗えない(しかし切実な)約束。伝説の「虹色の魚」を求めて、彼の夏休みは一変します。
【推しポイント:正反対な二人のバディ感】
本作の最大の魅力は、キャラクターのコントラストにあります。
秀司: 自分を「完璧」と称し、都会的なファッションで背伸びをする少年。
蔦夜(つたや): ボロ屋に住む不思議な少年。独自の死生観を持ち、誰よりも先に困っている人に駆け寄る優しさを持っています。
正反対の二人が、古びた地図を手に屋根裏の秘密基地を探検し、裏山の池へと向かう道程は、かつて誰もが経験した「あの頃のワクワク感」を鮮烈に思い出させてくれます。
【ただの冒険では終わらない、スパイスと深み】
物語を彩るのは、爽快感だけではありません。
* 地図を狙う不気味な 「黒い魔人」 の影。
* 時折現れる 「スケスケのじーさん(先祖の霊?)」 。
こうしたファンタジー要素が絶妙なスパイスとなり、一気に物語へと引き込まれます。さらに、根底に流れるのは 「私たちは命を食べて生きている」 という普遍的なテーマ。読後には、ソーダアイスを食べた時のような爽やかさと共に、じんわりとした感動が広がります。
「騒がしくて、少し切なくて、最後は最高に爽やか」
秀司は無事に「肉料理の夢」を叶えられるのか? そして伝説の魚の正体とは……?
ぜひ、彼らと一緒に裏山の池を目指して駆け出してみてください! オール年代に自信を持っておすすめできる、ひと夏の成長物語です。