廃墟となった東京駅を一人逃げる少女、ユキ。記憶を失い頼る者も無いユキは、「弁財天」と呼ばれる女性に助けられる。すっかり変わってしまった未来の世界には、危険な人物や奇妙な集団。果たして、ユキの身に何が起こっているのか。「深川七福神」を名乗る者たちは信用できるのか。ダークな魅力に満ちた、怪しくも気になる世界観が魅力的な作品。謎だらけ、危険に満ちた物語はどこへ向かうのか。それはぜひ、あなたの目で確かめてほしい。
近未来廃墟東京――。白雪姫=ユキが管理施設から逃げ出してきたところから、お話が始まります。弁財天=リラに保護された先で、七福神の名を持つ者たちや、深川警備隊、巨大カンパニーが、それぞれの思惑で動き出す。廃墟化した東京に洋のモチーフとサイバーパンク的な治安が混ざった世界観です。
荒廃した東京を舞台にした導入が非常に魅力的で、終始緊張感を保ちながら物語が進みます。地下鉄跡での遭遇シーンは映像的で迫力があり、弁財天や三好といったキャラクターも強い存在感を放っています。ラストの不穏な会話まで含めて、長編ミステリーの幕開けとして非常に引き込まれる一話でした。