横浜のハンドメイドマーケットのブースで、鈴下琥珀が小説の原稿に向き合っていると、隣の出店者のお姉さんがうるさいお客さんに絡まれている。正義感と怒りにかられた鈴下琥珀(すずもと こはく)はひとこと物申そうとするのだが……。
鈴下琥珀はなんとも幸せなオトコである。機嫌が悪くなったときはなだめてくれる同居人坂上環(さかがみ たまき) がいる。さらには、紅玉(ルビー) ・翠(エメラルド) ・蒼(サファイア)といった飼い猫の存在も彼の気持ちの安定化に一役買っている。
ちょっと情熱的すぎるところもある琥珀だが、 こうした「家族」によって平和がたもたれているのであった。
誰かがそばにいてくれることの幸せを、温かなタッチで描いている。大切なものは、何気ない日常のなかにあるものなのだ。本作は、そのことを、優しく浮かび上がらせている。