春のある日、田中春という男子高校生が雑居ビルから転落死した。
1年後、一人の記者が関係者たちにインタビューを試みる――。
関係者たちへのインタビューを中心に、少年の死の謎に迫っていくミステリです。
傍目にはどんなに幸せそうに見えるひとでも、内側では悩んでいるかもしれない、苦しんでいるかもしれない。
人間はすぐにじぶんを正当化してしまう生き物であり、愛情を盾にひとを苦しめてしまう生き物でもある。
そんな人間の闇や弱さや醜さを、これでもかというほど突きつけられます。
ホラーではありませんが、ある意味では究極のヒトコワ小説といえるでしょう。
暗くて重くて辛くて切ないですが……いえ、だからこそとんでもない、ものすごい。
一読どころか二読、三読の価値のある名作です!