すごいな、と純粋に思いました。
感情をダラダラと説明するのではなく、身体感覚や鮮烈な比喩によって心の傷を浮かび上がらせるその表現力に単純に圧倒されました。
息苦しさや恐怖、諦めまでもが、夏の熱気や蝉の声、畳の感触と溶け合い、皮膚感覚に迫って来るようです。
そして主人公は自分自身の弱さや醜さにも容赦なく向き合い、その視線の誠実さが作品に深い説得力を与えています。
一方で、母親の苛立ち。
私も一人の母親として、その苛立ちは痛いほどわかる。
まだ高校生のはずなのに、なぜ「それ」がわかるのだろう。そのことに非常に驚いています。
なんかちょっと怖いって思ってしまう位に。
癒えきらない傷の存在をいつまでも考えさせられる、文学性の高い作品だと思います。
単純にすごい。
高校生すごいなぁ。
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