毎話冒頭に、聖書の一節が添えられています。だからこそ、エリ、エリ、レマ、サバクタニ=『我が神、我が神、なぜ私をお見捨てになったのか』という言葉が浮かんでしまう。読み口が軽い作品ではありませんが、惹かれる人はどうしようもなく深く刺さる作品だと思います。彼らの命はこの世界にとって軽く、罪に対して与えられた罰は重すぎる。大阪で、かつて大阪であった場所で、自らを天使と名乗ったモノと戦う彼らに救いはあるのだろうか。そんなことを思いながら読んでいる作品です。
海に沈んだ大阪、影を持たない存在、天使の残骸から作られた律式兵装。本作は、終末的な世界観の中で、刑罰部隊に属する一進たちが生き残るために戦う物語です。冒頭の静かで冷たい終末描写が非常に印象的で、読者を一気に作品世界へ引き込みます。物語が宿舎や訓練へ移ると、アリス、鬼塚、高野、マルコたちの個性が見え、過酷な環境の中にもチームの温度があることが分かります。文章は重く静かで、廃墟や施設の空気まで肌に残るような臨場感があります!
本作は、乾きたる筆致をもって終末の相を描き出し、その筆の省略こそが、かえって世界の異様と不安を際立たせております。ことに、天使なる存在を救済にあらずして脅威と見做したる着想は、物語の底に冷えやかなる緊張を持続せしめ、読む者の胸奥にひそかに澱を残すものにございます。華やかなる起伏を誇るものにはあらず、されど、知らず知らずのうちに心を侵し来る趣がございます。読了の後に残るは、歓喜にも似ぬ、ただ静謐にして重き余韻。その点において、本作は確かなる強度を備えたる一篇と申せましょう。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(183文字)
この作品は、崩壊した都市と異様な世界を舞台に、主人公がそこで出会う不可思議な存在や出来事を体験する物語です!「終わり」を告げる声や、主人公の予想外の反応など、ただのホラーやサスペンスではなく、心理的な緊張感と神秘性が同時に味わえる作品です!是非一度、こちらの作品を読んでみてください!