「感情任せで泣いたり怒ったりする人が苦手」。そんな率直すぎる一文から始まる、心の内側を描いた短編です。謝罪を迫られる場面で、「ごめんね」の一言に込めた形だけの気持ちが、読んでいて痛いほどリアルでした。
やさしく振る舞う周囲と、冷めた視線の自分とのズレを、飾らずに見つめる文章が胸に刺さります。ドス黒い感情にさえ名前をつけようともがく姿に、「これは私のことかもしれない」と思わされる人も多いはず。読み終えたあとも、静かな問いがずっと心に残ります。
こんな方におすすめ
繊細な心理描写が好きな方/人間関係のモヤモヤに共感したい方/きれいごとではない本音の物語を読みたい方