ニーナの内側にある矛盾こそ、この作品の魅力だ。 冷酷な計算と抑えきれない情動が同じ一文の中に同居し、それが嘘くさくならない。損得勘定も生存本能も全てが吹き飛んだと思った次の瞬間には自己嫌悪が押し寄せる。 この振り幅が、キャラクターに圧倒的なリアリティを与えている。