失踪した同僚であり友人である藤崎を探す田坂。
彼は藤崎の実家に辿り着く。
そこは歴史を感じる立派な邸宅であった
藤崎の実家にて田坂は藤崎の姉とその子ども、そして〝猫又たち〟と出会う。
……いえ。変なことは申していません。
猫又です。でます。カワイイです。
みんな揃って、藤崎諒太を探すこととなる。
本編は、そんな物語です。
────はたして、藤崎姉の取った方法とは。
イリーガルでファンタスティックなクライマックスな光景が読む者の前に展開される!
必見です!
情景描写の格調高い語句の使い方。
猫又や火車といった妖怪知識。
〝小右記〟や〝栄花物語〟にも記された〝魂呼ばい〟の知識。暮らしのなかに息づいていた失せ物探しの呪文としての和歌の知識。
そして、金融機関とその関連の知識。
本作では、それら豊穣な知識の上に構築された愉快な世界が展開されています。
高密度な情報量なのに、ほんとうにスラスラと読めるんです。
作者の技巧、恐るべしです。
外観とは異なりある意味POPな読み物なのです。
だから、この解説なんかよりもすぐに本編を読まれることをおすすめします。
楽しいですよ!
本編『神隠異聞』にて、クライマックス間近で忽然と姿を消した主人公・藤崎。
それはまるで神隠しに遭ったかのように、痕跡ひとつ、手がかりひとつ残されていなかった。
エリートバンカー・藤崎の戦友である田坂は、行方知れずとなった藤崎を探すため、彼の実家を訪れる。
そこで田坂が知ったのは、藤崎の家が「失せ者探し」を家業としてきた一族であるという事実だった。
はたして田坂は、消えた藤崎を無事に取り戻すことができるのだろうか。
本作は『神隠異聞』のスピンオフでありながら、単体でも十分に楽しめる一作です。
古くから日本に息づく異界の気配を感じさせる著者ならではの文章と表現が印象的で、その世界に深く浸ることができます。
『神隠異聞』を読んだ方はもちろん、本作からでもその妖しくも魅力的な世界観を存分に味わえます。
ぜひご一読ください。
「神隠異聞」のスピンオフ作品で、そちらの主人公の藤崎さんが色々あって消息不明になっている時系列になります。
親友が藤崎さんの手がかりを求めて彼の実家へと向かいます。
カスタマーどころか怪異も納得させるめちゃくちゃ仕事のできる男、藤崎さんの実家公開篇!
家族も登場!
シリーズで藤崎さんの時に破天荒にも思えるのに、頼りがい半端ないキャラに馴染んできた読者が色めき立つ内容となっております。
かなり意外なご実家でした。
おうちの歴史を辿っても面白いお話があちこち埋まってそうです。
藤崎さんちのお猫様も登場です。
シリーズを読んでいる方だけに勧めているようなレビューになってしまいますが、風雅な表現の織り込まれる独自の文章と、そこにドライで現実的な仕事を絡め、現実と幽玄の折衝点を見つけている世界観のシリーズを是非この機会におすすめしておきます。
最初は「鯨幕の家」からどうぞ~♪
人間の背丈では見つからない、消えた物、消えた人、
いわゆる『失せもの』
それを探すために、人は古来より、あるものが使われていたのだとか……。
同僚が失踪した主人公は、失踪者の姉に行き着くのだがなんの因果か、彼女は失せ物を探すことを生業としている人物。
探し物の先に、主人公は何を見るのか……。
ジャンルとしてはホラーなのやもしれませんが、怖くはなく、何故でしょう、私はほっこりしてしまいました。
なんと言ったってみんな大好き『アレ』がたくさん出てきますので……。
失踪したら、大量の『アレ』が探しにきてくれるのか……。
ちょっと、いいなあ。
なんて思ってみたり。
暴力描写残酷描写性描写ありとなってますが、……あれ、そんなのあったかな? 程度のものなので、ホラーが苦手な方も全然読めるかと。
例の成分、足りてますか!!
足りてない方はだいぶ捗りますので、ご一読を。