異星から来た存在が、地球人の言葉や身振りを少しずつ覚えていく物語です。数字や音楽を介したやり取りには可笑しさもあり、語り手の生真面目さと微妙なずれが印象に残りました。静かな語り口の中で、何気なく置かれていた言葉や場面が、読み進めるうちに少しずつ違う響きを持ちはじめます。読んでいる最中よりも、読み終えたあとにじわりと残ってくる作品でした。異なる存在同士のやり取りや、言葉が持つ重みをゆっくり味わいたい人にすすめたいです。