第4話 ヤンキー幼馴染との放課後は、やっぱり甘すぎる

放課後になった瞬間、嫌な予感がした。


「ほら、行くぞ」


学校が終わり、すぐに流菜は俺の席に来て手を引いてきた。


「わかったから。ちょっと待て」


カバンを持って、流菜に手を引かれながら下駄箱に向かった。


下駄箱は人が多いが、流菜が来ると自然に道ができた。

なんかすごく申し訳なくなったので、少し俯きながらそそくさと靴を履いて外に出た。


そのまま20分ほど歩き、流菜のお気に入りの公園に来た。

今は夕方だが、誰もいない。


「ここ、人全く来ないから好きなんだよな」


遊具とベンチだけという簡易的な公園だが、静かなところにあるので、流菜が好きになるのも納得できる。


2人でベンチに腰をかけた。

少し大きいベンチなのに、わざわざ詰めて、肩が触れ合うほどの距離感にいる。

俺の心臓は、少しずつスピードが速くなっていく。


「これ、さっき自販機で買ったから飲んでいいぞ」


「あ、ありがとう」


ちょうど喉が渇いていたので、とてもありがたかった。

お茶の味が全身に染み渡り、疲労が一気にとれた感じがした。


俺が飲んだペットボトルを流菜に返すと、俺の方を見てから何の躊躇いもなく、飲み始めた。


「えっ…」


「ん?どうした?」


無意識なのだろうか。

流菜と俺は間接キスをしてしまった。

いや、俺の気にしすぎか?


「ふふ。間接キスしちゃったね」


コイツ、わざとだった。

俺は恥ずかしさで何も言えなくなり、その反応を流菜は楽しんでいた。


「なんで顔赤くしてんの?昔からしてきたじゃん」


「そうだけどさ…」


その時とは話が違う。

俺だって男だ。こういうことには敏感になる。


「今日のあいつ、何だったんだよ」


流菜の言うあいつというのは、朝俺に話しかけてきた女子生徒のことだろう。


「お前が他のやつと話してると…ムカつく」


流菜はそういうことに興味がないかと思っていたが、意外と嫉妬するらしい。

すると、急に顔を近づけてきた。


「だからさ、私だけ見てよ」


「る、流菜…?」


もう少しでキスできるほどの距離まで流菜が来た。

俺はベンチに座っているので、逃げ場はない。

逃げようとしても、背もたれに阻まれて動けない。

流菜がじっと俺のことを見つめて、ゆっくりと近づいてきた。


「んっ…」


「んんっ…」


今までで1番長くキスをした。

息が止まりそうになったが、それ以上に快楽が押し寄せてきた。


流菜は少し顔を赤くして、視線を逸らした。


「蒼馬、顔赤い」


「うるさい」


流菜って、こんなに可愛かっただろうか。

心臓がうるさい。ただの友達のはずなのに、妙にドキドキする。


「明日も一緒にいような」


「当たり前だろ…」


流菜は、自然な流れで俺の腕に抱きつき、肩に頭を置いた。


面白かったらフォローや星マークで応援していただけると嬉しいです!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る