第7話 過去への応援コメント
今回は大きな事件は起きませんが、そのぶんセトナの内面が丁寧に掘り下げられていて、とても好きな回でした。従兄の死が単なる「トラウマ」ではなく、理不尽な疑惑や説明のない別れまで含めた深い傷だったことが明かされ、彼女が葬送を恐れる理由にいっそう説得力が生まれています。
また、ロウの「今は、向いていない」という言葉が印象的でした。「向いていない」と認めながらも、「弱い」とは決して言わない。その距離感に、人生の先輩としての温かさを感じます。そして、カイトから語られるロウの意外な過去も面白かったですね。穏やかな老人の姿との落差が大きく、物語の世界に奥行きが加わったように感じました。
作者からの返信
続けてご感想ありがとうございます。
セトナが葬送を恐れる理由としてはトビーの存在が大きく関わっています。
ロウの過去に関してはなぜ、ロウが今の立ち位置にいるのか。
アグニルとの確執とも含め重要になってきますので、楽しみにして頂けたら幸いです。
第6話 転落への応援コメント
セトナがなぜこれほどまでに「死」と距離を置こうとしていたのか、その理由がようやく輪郭を持って見えてきた一話でした。トビー従兄との穏やかな思い出から、血に染まった棺へと切り替わる場面はとても鮮烈で、彼女が葬送を拒み続けてきた背景が自然に胸へ落ちてきます。
また、ロウが責めることなく受け止め、ブレアも多くを語らず仕事を引き継ぐ姿が印象的でした。誰もセトナを追い詰めていないからこそ、最後に彼女自身の口から「修道院に送ってください」と告げる決断がより切実に感じられます。新たに登場したアグニルも短い出番ながら強い存在感があり、ロウとの親子関係を含めて今後が気になる人物ですね。
作者からの返信
続けてご感想ありがとうございます。
セトナが葬送というか死体を拒んできた理由が明らかになりました。
アグニルに関してはセトナの前に立ちはだかるキャラにはなるのですが、今後どの様に関わってくるのかを楽しみにして頂けたら幸いです。
第5話 沈黙への応援コメント
第二章は、とても静かな立ち上がりですね。一度だけ奇跡のように発現した「遺響」が沈黙したままという状況が、セトナの焦りをじわじわと浮かび上がらせていて、派手な出来事がなくても自然と物語へ引き込まれました。
特にロウの「君はちゃんと、故人と向き合っているかい」という問いが印象に残ります。技術ではなく、もっと本質的な何かを問われていることだけが伝わってきて、その答えをセトナ自身が見つけていく過程を見守りたくなりました。そして新たに登場したカイトは、これまでの葬送院とは違う軽やかな空気を運んできてくれて、物語の呼吸が少し変わったのも心地よかったです。
作者からの返信
続けてご感想ありがとうございます。
新たな章の始まりですがすんなりスタートとはさせなかったのは、ある程度のカタルシスを意識しています。
カイトのキャラに関しては本作の希望ポジションを意識して書いているので、雰囲気が変わったと思ってもらえたなら幸いです。
第4話 遺響への応援コメント
ここまで積み重ねてきたものが一気に実を結ぶ、とても美しい一話でした。「遺響」の正体が単なる特殊能力ではなく、故人の想いを受け取り、生者へ届ける力として描かれたことで、葬送という仕事そのものの意味が鮮やかに立ち上がってきます。
リオンの想いを伝える場面はもちろんですが、その後の「ありがとう」がセトナ自身に届く流れがとても好きです。失うことを恐れて他人との距離を置いてきた彼女が、「もう少しだけ」と自らここに残ることを選ぶ締めくくりには、小さな一歩だからこその力強さがあり、思わず応援したくなりました。
作者からの返信
続けてご感想ありがとうございます。
遺響の力と葬送の一歩。
小さな一歩ですが、道を失ったセトナにとっては大きな一歩になっています。
本作のセトナは悲劇ヒロインではなく、芯があり応援したくなるヒロイン像を目指して書いていますので、応援したくなると言って頂き励みになります。
第3.5話 だいすきだよへの応援コメント
とても静かで、優しい余話でした。リオンの視点だからこそ、両親が亡くした息子への想いも、リンちゃんが生まれてから家族が少しずつ前を向いていく時間も、飾らない言葉でまっすぐ胸に届きます。
「あの男の子も、ここにいるよ。ぼくと、同じ名前なんだって。」という一節には、思わず息をのみました。前話では語られなかった家族の背景が自然につながり、最後の「だいすきだよ」が、別れではなく見守りの言葉として温かな余韻を残してくれたのが印象的です。
作者からの返信
続けてご感想ありがとうございます。
あまり視点変更はしたくないのですが、本作の物語の構成上どうしても故人側の視点が必要となったので、こういう形式をとっております。
リオンくんと、リオン君。二人の家族の想いを届けることでリンちゃん家族も安心できるのかなと思っています。
第3話 祈りへの応援コメント
今回はセトナが初めて「送り出す側」として一歩を踏み出す、その静かな転機がとても印象的でした。人ではなく犬の葬送から始める流れも自然で、リンちゃん一家の悲しみが丁寧に描かれているからこそ、「家族を送る」という営みの重みがまっすぐ伝わってきます。
特に「リオンが、笑ってるよ」という一言には胸が温かくなりました。技術として作業をしていたはずのセトナの手が、知らず知らずのうちに遺族の心を支えていたことが伝わる、美しい場面だったと思います。そして最後、祈りの最中に何かが触れてくる描写で、ついに「遺響」が動き始める気配が感じられ、物語が大きく動き出す予感に引き込まれました。
作者からの返信
続けてご感想ありがとうございます。
下書きではロウさんが始めは犬で慣れましょうって感じにしてたらアドバイスで、ペットは家族という意見がありなるほどと思い改訂しました。
ここから遺響という力の謎も明らかになってきますので引き続き楽しんで頂けたら幸いです。
第2話 最悪への応援コメント
セトナが葬送という仕事に強く拒絶感を抱く様子が、とても率直で印象に残りました。無理に受け入れようとせず、「尊厳も祈りも、結局は何も残らない」と言い切るのは、彼女がこれまで積み重ねてきた喪失や諦めの延長線上にある言葉で、胸に響きます。
また、スキル「遺響」が誰にも説明できなかったという過去が明かされることで、没落以前から彼女自身が抱えていた孤独が見えてきました。ロウの「いずれ、その力の意味もわかる日が来ますよ」という一言が、静かでありながら希望を感じさせる締めになっていて、とても好きです。
作者からの返信
続けてご感想ありがとうございます。
現代日本とは違い、この世界の葬送は軽やかにみられている設定ですが、それにしてもセトナは過去の影響で冷めてみています。
なぜロウさんが意味がわかるといったのか。その謎が分かった時、セトナの物語は動き出してきます。
第1話 葬送への応援コメント
導入として非常に引き込まれました。セトナが父の拘束や婚約破棄といった人生の激変を、感情を爆発させるのではなく、どこか冷静で乾いた視点から受け止めている姿が印象的で、彼女のこれまでの価値観や孤独が自然と伝わってきます。
また、最後に「葬送師」という役目が明かされる構成が見事ですね。没落令嬢の再出発というだけではなく、「死者を送る仕事」へと繋がることで、あらすじで示されていた物語の本筋へ、静かな余韻を残しながら踏み出した第一話だったと感じました。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます。
物語が始まるまでのセトナはつらい事があり、人なんて信じても無駄と冷めた感情スタートになっています。
最初の構成では教会に来ませんかという引きで終わっていたのですが、一話だけ多少長くなっても、ここまで入れたいと変更しました。
その結果踏み出した一歩と行って貰えたので変えてよかったと思います。
第3.5話 だいすきだよへの応援コメント
猫を二匹、送ったことがあるので、迫るものがありました。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます。
私も小さい頃に犬を飼っていたのですが、大人になった今なら、また違う感じ方をしてしまうのでしょうね。
第3.5話 だいすきだよへの応援コメント
思わずウルッときてしまいました……。
作者からの返信
続けてご感想ありがとうございます。
この辺は、書いてる本人は、これでいいのかなと言った認識なので、感想頂けてありがたいです。
第3.5話 だいすきだよへの応援コメント
これは、飼い犬が飼い主一家に向けた『最後の言葉』で、感謝の言葉。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます。
本来であれば違う種族で伝わるはずのない言葉。
それも伝えることが出来る力です。
第8話 理解への応援コメント
これは見事な一話でした。セトナが「死体」と呼んでいた存在を、遺族にとっての「故人」として見つめ直すまでの心の変化が、とても丁寧に積み重ねられていて、これまでのエピソードがここで一本につながったように感じます。
特に「あれは、別れなんかじゃなかった。ただの、見せしめだった。」という一節が胸に残りました。トビーとの記憶が、今度は誰かの大切な別れを守りたいという思いへと変わっていく。その転換が実に美しく、「葬送は人を取り戻すための時間だ」というセトナ自身の理解へ自然につながっていました。
そして、ようやくセトナが「葬送」という仕事を受け入れ始めた、その瞬間にロウが倒れるという結末には息をのみました。静かに積み上げられた温かな余韻が、一瞬で緊張へ反転する締め方がとても鮮烈で、思わず続きを読みたくなります。