止まった時間を抱えた男が、天上界というもう一度だけ人生を選び直せる静かな岐路に立たされる物語。失った愛を胸に歩く彼の姿は、暗闇の中でも消えない小さな灯火のように、静かに前へ進む力を宿している。再会を願う一心が、死と生の狭間で彼を戦わせ、未来へと踏み出す勇気へと変わっていく。
なぎゃなぎ先生曰く、交界記のリメイク版だそうです。自称交界記ファンの私は、勿論原作の凝った設定や読みやすい緻密な文章が大好きなのですが――この中編では丁寧なリメイクによって、交界記の世界により入りやすくなっています。長編はちょっと……と考えている方にも是非薦めたい一作です。私は原作との違いを楽しみたいので、両方共読もうと思います。