冒頭の猟奇的な事件描写が強烈で、一気に作品の世界観へ引き込まれます。観測者視点と日常パートが交錯する構成が巧みで、不穏さが徐々に積み上がっていくのが印象的です。無機質なログや専門用語の挿入がリアリティと謎を同時に深めています。何気ない日常の中に異常が紛れ込む演出が非常に効果的で、読者の不安をじわじわと刺激します。世界の崩壊と人物たちの関係性がどう絡み合うのか、続きが気になる作品です。
殺人がなくなったはずの社会で猟奇殺人事件が起きた。世界が綻ぶ。黒い粒子の予兆。その兆しを観測している者。人工知能EDENの統治が終わりを迎えようとしている。異能が発現し、仮初の平和は破られる。異常なログによって翻弄される人々。これは、終わりと始まりの物語である。