『七夕』

 何年振りだろう。今日と言う日に青空が見えるのは。夕方になっても雲に覆われていないのは。


 街が橙に染まり、段々と青に沈んでいく。流れる雲は、人通りと違ってまばらだ。


 太陽が眠れば、天気に関係なく地上の星が煌き出すかと思えば、今日はそうならない。


 午後七時七分、街の電気が全て音もなく消えた。


 そして――代わりに現れた光景に、私は息を呑んだ。


 天球いっぱいに広がる星の海。


 いつの日か書いた短冊の願いが、やっと叶った。

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