モブを貫くはずなのに、気づけば誰かの選択に心を揺さぶられている主人公。
モブと言うよりは、ガンジー的と思ってしまったのは、私だけ???
いわゆるモブ、私の中では「流される側の人間」なんですが、この主人公はむしろ逆で、流れに乗らずに自分の判断で「周囲と必要以上に関わらない」ことを選んでいるんですよね。そこがもう受動的じゃない。
で、その姿勢がどこか、強く出ない、争わない、 でも芯は絶対に曲げない、という意味で、「非暴力的な意思の強さ」に私には見えるのです。
ただ面白いのは、ガンジーほど「思想として掲げている」わけじゃなくて、もっと生活レベルというか、等身大の距離でそれをやってるところ。
だからすごい人じゃなくて、自分もこういう選択をするかも、いや、したいなあ、と誰かの心に刺さるのではないか、そう思いました。
たぶんこの主人公って、モブじゃなくて、主役にならないことを選んでいる人、なんじゃないかなって思ったんです。
なので命名します。彼は選択的モブ。
この物語は、選択的モブを貫こうとする主人公と軽やかな幽霊、正反対のふたりが紡ぐやさしくて少しだけほろ苦い、そしてこれからもきっと続く日常。
正しさとは何か、声を上げることも黙ることも否定しないまま突きつけてくる、派手じゃないのに、確実に心のどこかにひそかに刺さる、そんな物語。
こういう物語を待っていた!と思う方も多いのでは??