日常では多様化が進んでいる。
常日頃から、新しい価値観。新しいセンス。新しい思想が生まれていく。
八億通りの場所で八億通りの人生を過ごしているのだから、それはそうなるだろうとは理解している。
だからレビュワーも、結局のところ人間同士が分り合うなんて不可能だと思っていた。
そんな中、この物語に出会ったのである……。
バラバラになった価値観、個人主義が進む人間。それを一つにまとめ上げるものは宗教ではなかった。それはもっとシンプルで……。
山本先生の作品の特徴は、SFなのにも関わらず圧倒的なリアリティと臨場感を兼ね備えていることにございます。
聞けばこの方も落語フリークのお方。落語とは、実はリアリティに裏付けされた不条理です故。
特に今回のお話は、古い小説パラサイト・イブ。もしくは『らせん』あたりを彷彿とさせるものにございました。
その辺りのカドカワ・ホラーが好きだった方にはたまらん作品となっております。
なし崩しの全体主義。
それは幸せなのでしょうか……?
ご一読w。