表向きは楽しいお寿司擬人化小説です。でもこの作品の本当の仕掛けは、読んでいる自分の心の中にあるんです。寿司ネタに序列をつけているのは作中の誰でもない、読者自身なのです。「まあこのネタなら仕方ないよね」と思ってしまう。人間が相手ならそんなこと言えないのに、寿司だから遠慮なく自分の中の残酷さが顔を出す。軽くて短くてすぐ読めて笑えるのですけど、読み終わったあとに「自分いま何に笑ってたんだっけ」と少し居心地が悪くなる不思議な読後感の作品でした。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(316文字)