近未来設定なのに妙な現実味があって、かなり引き込まれました。特に「怒り」が世論になり、制度になり、AIによって正当化されていく流れが不気味で上手いです。朝倉が極端な思想家ではなく、“普通の感覚”を持った医師なのも効いていて、だからこそ国家に巻き込まれていく怖さが際立っていました。静かな会話劇なのに、ずっと空気が冷たいまま進むのが印象的です。