第20話 『開幕』
*****
――幕が上がる。
遠くから響く
戦いの音だ。
背景に踊る人影は、甲冑を
「ああ、どうして私は、こんなにも無力なの……。こんな私など、消えてしまえばいいのに……」
スポットライトが照らす、舞台
――暗転。
打って変わって、鳥の声が行き交う、明るい森の中。
飛ぶように走る鹿の影。
ヒュン……ドシュッ
「やぁ、また大物を仕留めたぞ!我ながら惚れ惚れするほどの腕前だ。……うん?このあたりは、魔女の禁足地だったか?まぁ、関係ないな。俺様の前では、
――暗転。
シャラランと軽やかな音とともに、舞台の中央に浮かび上がったのは、夜空の如き深い藍色に、小さな金の星を散りばめた、ローブ姿の、一人の魔女。
「ああ、うるさいうるさい。私の大切な縄張りで、騒ぐんじゃないよ!魔女の平穏を
そう、高らかに宣言し、紫色の石が煌めく杖を一振りすると――
再び灯った左右のスポットライトの中で、姫は糸が切れた人形のようにぱたりと倒れ込み、男はひび割れたうめき声を上げ、もがき苦しみながら暗闇に消え去る。
「ふん。これでちょっとは、静かになるだろう」
魔女は腰に手をあてて満足げに
*****
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます