目次を見てください。
余命宣告された友人のためにストリップ劇場に行く。一発目の時点でかなりおかしい。占いババアに人生相談するという謎のストリップから始まり、謎の廃洋館。牛女は引っ越ししました。探偵ナイトスクープに依頼した話。
これが平の先生の日常らしい。ネタとしては面白いが、物語性がないから小説にはできない。事実は小説より奇なりとしか言いようのない体験が世の中にはある、らしいです。
いやいや。
日常の余白エピソードでこのラインナップです。日常の本編がどうなっているのか、逆に心配になります。むしろ見てみたい。
決定的なのが「山ション」。
吉田(仮名)という男が「これは、俺のツレの話なんやけどな」と切り出す。スキー板を履いたまま用を足そうとした男が、なにかを噴出しながらそのまま滑走を始めたらしい。
当然、全員が突っ込む。「それ、平ミノルの話ちゃうんか」。否定する。否定するところまでがお約束だと、平の先生はちゃんと書いている。
読み手が「それ平ミノルの話では」と思うことまで先回りして書き、「違う違う」とセルフツッコミ。
タイトルも周到です。嘘とは言っていない。
だから安心して笑える。責任は全部ツレという名の誰かが引き受けてくれる。読後感が最高です。
というのはツレから聞いた感想です。