退屈な日常生活というものは、ある意味では一番幸せな存在なのかもしれない。
決して記憶に残るようなものではないけれど、震え上がるような恐怖も絶望もない。でも、日々を生きようと思える程度の幸せはちゃんとある。酒を飲んだらやけに美味しく思えたり、東京に行って友達と飲み歩いたり、AI君に自作の小説を絶賛されたり。ひとつひとつは大したことじゃないけれど、それが積み重なる事で一番の幸せたる『日常』が生まれるのである。
ある意味、現代人にとって一番不足しているのは何気ない幸せを噛み締める能力なのかもしれない。そういう意味で、私は作者様が羨ましいのである。