始まりはきっと、とても素敵な出会いだったのに……
引っ込み思案で人と接するのが苦手だった主人公・青柳は同じ下宿に入ってきた伊吹と出会う。
最初は人と接するのを億劫に感じていた青柳だったが、本の話をする中で伊吹とは自然と共感が生まれるようになる。
無理をせず、自然と傍にいられる伊吹にいつしか心を惹かれるようになるのだが。
二人の関係は、きっとすごく爽やかな「友情」みたいな形に割り切ることも出来た。けれど、二人の間にはそれとは違う「別の感情」も生まれてしまう。
本当にただの友達として、仲良く一緒に本の話をして終わりに出来たらどんなに幸せだっただろう。きっとその先で何十年も続く良い関係にだってなったかもしれない。
前編での二人の関係性がとても爽やかで美しいものだったため、その後に彼らが迎えることになる事態が本当に切なく胸を締め付けられます。
どうすれば、幸せな結末を迎えられただろう。「核」となる感情が自分でどうしようもないものだとわかっているからこそ、避けがたいことだったのかと悲しさを覚えさせられました。