甲子園の応援に出る吹奏楽部も、少しずつ吹奏楽の枠組みから飛び出していって、聞いていて面白い感じになっていってますから、そりゃDJがパフォーマンスしても結構合うんじゃないかと、わくわくしながら読み終えました。
　青春時代の、世相の流れに藻掻いてアイデンティティを示そうとする様子や、彼らの感情もとても良かったです。出られなかった吹奏楽部が練習していたアフリカンシンフォニーを引っ提げて行ってるところとか、チアリーダー部が一枚噛んでいるのも好きです。
　一度の挫折程度には負けない高校生のエネルギーを感じられて、とてもいい作品でした。