第11話 奴隷との一夜


「それでどう? 買ってみて損した気になったでしょう……こんなクズ女」


元から訳ありの女を探していたのだから、今更な話だ。


「いや、そんな事は無い。思った以上に酷い話だ……そうは思ったが、それだけだ......」


「本気で言っているの? 私を所有すると言う事はスベルトの王族や貴族から嫌われると言う事なのよ。それでいて手にした女は、顔は美人かも知れないけど、体はボロボロ傷だらけ……目を瞑って我慢して性的な使い方しようにも、オークの子を産んだから、穴はガバガバきっと気持ち良くなんてならない……あはははっ、良く損して無いなんて言えるわね」


美人なのは自分でも認めているんだな。


この状況でも生き続ける。


それだけで充分凄いよ。


俺はこれからの人生、表舞台に立つ気は無い。


特に魔王や魔族絡みの話には一切絡まない。


もし、誰かがそれに巻き込まれても、仲間でもない限り見棄てると決めている。


そんな日陰者としての人生を生きる俺にはお似合いだ。


明るい女は嫌いだ。


明るい女や幸せそうな女を見ると何故か傍に居たいと思わないし嫌悪感が走る。


「俺は損したとは思わない……あんた程じゃないが俺も裏切られた過去がある」


「へぇーっ! どんな?」


「それはおいおい話す。だが、人を嫌い信じられず。落ちぶれてどこかおかしくなっているのが俺だ……だが、そんな俺でも安らぎが欲しい時がある。これだけは言って置く。損したなんて思わねーよ! あと、手に入れたからにはぜってー手放さないからな!」


なんだ、可笑しな顔して……


「本当にアンタ変わっているわ……」


真面じゃねーのは自分でも分かっているさ……


◆◆◆


シャーシャー


2人してシャワーを浴びている。


黄色いボロ布をとった彼女の髪は緑黒く艶があり綺麗だ。


顏は当人が自慢するだけあって大人っぽくて魅力的。


そしてメリハリがしっかりしたプロポーションをしている。


だが、体にはこれでもかというほど沢山の傷がある。


これはオークじゃない。


オークなら打撃中心だから、痣はつくが、こんな傷はつかない。


この傷は鞭で打たれたか、鋭利な刃物で切り刻まれた傷だ。


オークの苗床になる前にも酷い拷問を受けていた。そう言う事だ。


「見れば、見る程酷い物でしょう? 後悔してない?」


「いや……それより、本当に限界なんだ……悪いな」


「別にいいわ……今の私の体には小銅貨1枚の価値もないもの。したい事があるなら、なんでもして良いし、なんでもしてあげる……あんな事があったから子供も出来ないから、妊娠なんて気にしなくていいわ……ただ、抱いたらきっと、アンタもあたしの価値の無さが分かるわよ……そしてきっと買ったのを後悔するわ」


「悪い……もう我慢が出来ない……」


「いいわ……我慢しなくても好きにしてよいから……」


俺はシャワーの途中で彼女をお姫様抱っこしてベッドへと運んだ。


そのまま、ベッドに降ろすと我慢できずにそのまま彼女の大きな胸に顔を押し付けた。


「悪いな……そのまま、俺を抱きしめ続けてくれ……」


「いいわ、胸が好きなのね」


「ああっ、何も言わずに、そのまま抱き続けてくれれば良い......」


「わかったわ」


ドクンドクンと胸の鼓動が聞こえてくる。


それが凄く心地よい。


そのまま……意識がゆっくりと薄れていき、癒されるように俺は意識を手放した。




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