一見、恋人のためにパート先の方からいただいた、黄桃をむく。
と言う話である。
これだけ聞けば、彼氏が羨ましい話だが、
聞けば今いるのは『ワンルームマンション』
これが、色々と考察をするとっかかりになるのではないだろうか……?
ワンルームマンションにカップルが同棲……とはあまり考えにくい。
一緒に住むとなったら、1LDKはほしいところだ。
……と思うのは実は私だけだろうか……?
つまり、これはカップルのどちらかの部屋で、もう片方がお邪魔しているという構図ではないだろうか?
もしくは、非常に若い学生のカップルだろうか?
どちらにしても、これはおそらく夫婦ではない。
一緒にいるのがとにかく楽しくて仕方がない、微笑ましいカップルではないだろうか?
『ワンルーム』に朝、二人でいる。
それだけで、この二人の距離感が、わかる。
なるほど。うまいやり方だなあと勉強になりました。
そう考えると、恋人のために桃を剥きながら、振り向けば同じ部屋で寝ている恋人の姿。
うーむ。「あまーい」
ご一読を!!
穏やかで心地よい朝の風景が、とても丁寧に描かれている作品です。
パートナーを起こさないようにそっとキッチンへ向かい、冷蔵庫から取り出したものを、どうやって食べようか迷いながら、不器用ながらも一生懸命に準備する様子が微笑ましく描かれています。
食材の鮮やかな色合いや、少し硬めの感触、甘酸っぱい味わいの描写は、読んでいるだけでその香りが漂ってくるかのようです。
そして、この物語の一番の魅力は、ラストで明らかになる「彼」との温かい関係性です。最後まで読んだ時に「ああ、そうだったのか!」という驚きと、じんわりとした温かさが心に広がります。
日常のささやかな出来事の中に、かけがえのない愛情が詰まっていることが伝わってきて、読後には優しい気持ちになれます。
ぜひ、この優しい世界に触れてみてください。