第1話
当初短期間で終わると考えられていた四大国が始めた戦争は膠着し泥沼化していた。
戦争が長引くにつれて四大国の属国である国々は資源、人、物を吸い取られる現状に耐えきれず大国に対して宣戦布告をした。
結果は惨敗。
大国間の戦争で幾ら疲弊していようとも属国である小国が勝てる可能性は0に等しかった。
そんな中、ある小国のトップが言った。
「確か付喪神があっただろう」
その小国は以降、国内の付喪神を徴収し軍事転用していった。
大国に対しての宣戦布告から1年後。
付喪神を実戦レベルで使用する大隊が編成された。
結果から言うと付喪神の軍事転用は上手くいった。付喪神を使った小国は大国の兵とも互角以上に戦えるようになり勝ちの目が出てきたのだった。
何故歴史ある大国が付喪神を戦争に用いなかったのか。
理由は簡単だった。
付喪神を使えば必ず今以上の地獄が生まれることが明らかだったからだ。
小国は知らずのうちに地獄の門を開いてしまったのだった。
小国に対して大国も付喪神を使用するようになり、それに釣られるように世界中のありとあらゆる国が自国の付喪神を戦争に使い出した。
歴史ある大国は国宝や文化財を持ち出し
付喪神の少ない小国は見るも無惨な方法で付喪神を生み出した
これから話すのは、そんな世界大戦から30年ほど経った世界の事である。
付喪神と 双柳369 @369bell
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