創作終末論

ノーネーム

唯我独損(ハコワレ)

これは個人的かつ備忘録的な文章である。


一年くらい前に、家の片付けをしている時、一冊の本を見つけた。

そして読んだ。そこに書いてあった文章が、今になって心に波を打っている。

それはなんてことのないシーンだったのだが、はっとさせられた。

「地球はいつか爆発して終わる。人類が生み出した文明も芸術も、

いつかは塵になって終わるんだ。」

────こんな感じの内容だったと思う。

当たり前のことだ。だが、その「当たり前のこと」が、

なぜか今、自分にとって恐怖になっている。

───そうだ、俺が必死こいて作ったものも、いずれすべて消えてなくなるんだ。

そんな感じである。無論、

「その時はどんな崇高な芸術も俺の駄作も消える時はみんな一緒に消えるんだ」

っと言って自分を安心させているのだが、

このご時世である。その「終末」が、すぐそこに迫っているのではないか、

っと一度思ってしまうと、創作する意味、それが果たしてあるのか、

などと思ってしまう。(これは人の営みすべてに言えるのかもしれないが。)

永遠に消えてなくならないものなんてない。当たり前のことだ。

ただ、なぜか俺は、この観念が最近頭から離れず、唸っている。

───と言っても、これからも俺は作るだろう。世界も作り続けるだろう。

その果てに何があるか、自分が消えた後、何が残るか。

その「意味」を、俺は知らない──…。

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