小説を書く際の記録、学び、悩み、気づき

イグチ変渡

第1話 地の文で説明しすぎ

【結論】

①解説っぽくなっている文を見つける

②削ってみる

③削った結果で伝わりにくいところだけ、動作や風景で補う



【こういうのは解説した方がいい】

・複雑な状況、時間、場所など

・情報が物語上重要であるとき

・キャラの判断や思考の背景をしっかり読者に伝えたいとき



【具体的な説明】

・彼は怒りながら去って行った。足音が荒い。

・足音が荒い。どうやら怒っているようだ。

・彼は怒っているのか、足音が荒い。

・彼は床を鳴らすように歩き去った。

(前の文脈も含めて「怒り」を示すこと)


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・彼は退屈そうに椅子に座っていた。

(「退屈そうに」が解説や説明になってしまっている?)

・椅子にもたれ、あくびを噛み殺した。


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・疑問を内に秘めて、涼しげに反応する。

(「疑問」を持っていることをそのまま説明してしまっている?場合によってはそう書いたほうがいい時もあるかも)

・眉をわずかに寄せながらも、口元には涼しげな笑みを浮かべた。





【補足】

・「〜だろう」「〜なさそうに」を少し削ぎ落としてみる。


・「〜のように」は情景である反面、説明っぽさも帯びてしまう。比喩表現そのものに「これはこういうものです」という解説感があるからでは?と思った。


・例えば「霧がカーテンのように垂れ込めていた」という文。これは霧の存在感を書いていて、比喩がそのまま情景に組み込まれている。そのため説明感が薄くなり、視覚的な映像として伝わる。


・「ロボットのように歩いている」という文の場合。強い印象やインパクトを与えたい時は、あえてこう書く。


・読者が自分で想像できるような余白を作ること。

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