見たり聞いたり🍀

乃塩もち

第1話 破れた障子

 先日、千葉県立美術館で、髙島たかしま野十郎やじゅうろうという画家の『廃屋』という絵を見た。


 平屋ひらや茅葺かやぶきき屋根で、板戸が少し開き、障子が破れている。


 そんな『廃屋』を描いた絵だった。


 障子の破れ加減が手入れが行き届いていなさを表現していて「良いな」と、しばらく絵をながめた。



 たまに散歩をしていると、障子が破れている民家を見かけることもある。障子の破れに、目がかれる。なんとなく気になる他人の家の惨状。



 だから?なのだろうか。

 その『廃屋』という絵も、気になる感じが出ていて良い絵だと思ったのかもしれない。


 美術館の壁にあった

『廃屋』の絵の解説文には――


 立派な日本家屋を、大胆にトリミングして描いている。破れた障子や少し開いた戸が、かつてそこに暮らしていた人の痕跡をわずかに伝えているが、もう家人の姿はどこにもない。その一方で、茅葺き屋根には緑の雑草が生え、縁側の庭先には、愛でる人もないのに赤い花が咲き誇る。「廃屋」と題されたこの絵をなぜ野十郎が描いたのかはわからないが、人の命のはかなさと、自然の永遠の移り変わりを伝えようとしていたのかもしれない。


 ――みたいな事が書いてあった。







 別の話になりますが、『猫奥』という漫画本を買って読んだら、猫が障子に登り、障子を破いているシーンがあって、他人事だから……猫を『やんちゃで可愛いな』と思ったのでした。





 という事で

 え〜と……とりとめもない

『破れた障子』の話でした。

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