導入
舞台は『羊酒市市役所』です。
探索者たちはそれぞれの用事、面倒な手続きだったり、取材だったり、クレームだったり、仕事だったり、トイレだったり、それぞれの目的が達成されようがされまいが、いきなりそろって顔色の悪い市の職員たちに囲まれて、ついてくるよう指示されます。
これに従えば穏便に、逆らえば文字通り担ぎ上げられ運ばれてエレベーターへ、最上階へと運ばれます。
そこには美人だけど顔色の悪い女性が待っています。
「こちらへ」
それだけ言われて案内されるのは一番奥の部屋、上に『市長室』と書かれている部屋です。
女性の顔認証で扉が開き、中へ、進んで入るか投げ入れられるかして探索者全員が入ると扉は閉まり、閉じ込められます。
「お忙しいところごめんなさいなのだ」
探索者たちが状況を理解する前に機械音声が響きます。
そちらを見れば三脚に乗せられたスマフォ、その向こうに市長のプレートが置かれた机、そしてその向こうの席には椅子に縛り付けられた中年男性、その胸にはわかりやすく爆弾がくくりつけられています。
「突然だけどみなさんにはそこに縛られてる男の悪事を暴いてもらうのだ」
機械音声はスマフォから鳴っています。
「制限時間は60分、その後10分かけてこの男がどこがどう悪いのか、プレゼンしてもらうのだ。それで悪いと証明できたら解放するのだ。ダメだったらドッカーンなのだ」
……長い長い70分が始まります。
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